株は株でも”切り株”の話。

株は株でも”切り株”の話。

こんにちは べるぞう父さんです。

 

前にも言いましたが、私は地方(田舎)に住んでいます。田舎に住んでいると何かと地区の行事などがありまして家長?が代表して参加したりします。

 

この時期にある行事を紹介したいと思います。

 

私が住んでいる地区には共同で管理している山(森)があります。昔はその山の木を使ったり(売ったり)なんかして、地区の公民館を建てたり保育園やプールなども作ったりしたそうです。今ではそのような利用も少なくなっている状態です。

 

山は毎年手入れしてやらないといけないそうで、要らない木を間引いたり、木の枝を落としたり、地面の草を刈ったりしないといけないのですが、一人二人で出来ることではありません。

 

そこで森林組合と言う組織をつくりみんなで山を管理しているのですが、数年に1度一家に一人作業に借り出されます。当地区では10月・11月の土日に作業を行います。

 

用意するもの

リュック・軍手・雨具・水筒・お弁当・レジャーシート・お菓子・虫除け・熊除け鈴・のこぎり・ナタ・チェーンソー(持っている人)

遠足みたいだと思っていたら大間違いです。

作業開始

朝8時に公民館に集まり、マイクロバスに乗って作業場に連れて行かれます。1日に作業する人数は20人ぐらいで、年齢は40歳から70歳ぐらいで基本的に男性しか行きません。

 

マイクロバスで行けるところまで行きますが、今まで来た事の無い山奥に連れて行かれます。バスを降りて入山しますが、入り口などは無く急斜面で基本的に道はありません。そこから徒歩で1時間ほど斜面を登るとようやく作業する場所にたどり着きました。さすがのドコモも電波が届きません。

 

作業場に着くとすでにハシゴ・チェーンソー・のこぎりなどの道具が用意してありましたが、初日と終わりの日の方が道具を運んでるのだと思います。

 

その日によって作業は変わりますが、おおむね作業は3つに分けられます。

 

斜面の草刈り

長い柄の付いた大きな鎌で草を刈ります。森の中なので、あまり日の光が入らないせいか草も弱弱しく、簡単に刈り倒せてしまいます。この作業が一番楽でした。

 

木の枝打ち作業

森の地面に適度な光・風を入れ木の成長を健全にするために、要らない枝を切る作業になります。魚の骨の様な簡易的なハシゴ(アルミ製)を木に立てかけて上まで登り、のこぎりを使って枝を切ります。落下防止の為、木の幹に安全ベルトを巻いて作業します。慣れた人になるとハシゴを使うことなく安全ベルトを使ってするすると登っていきます。

 

私は高いところが苦手な為、ハシゴの上で恐る恐る枝を切っていました。10分ほどすると不思議と高さになれてきますが、足場の悪いところでこぎりを使って枝を切るのはなかなか大変な作業です。

 

間伐作業・木の間引き作業

他の木の邪魔になる木や曲がって育った木をチェーンソーを使って切り倒します。チェーンソーでの作業は事前に講習を受けた役員の方が主に作業します。

 

幹の直径は20~30センチほどで高さも10メートル以上はあると思います。切り倒したあとは1メートルぐらいの間隔でバラバラにされて、幹のそばに集めるのですが、木も重いですし斜面が急だったり足場が悪かったりして集めるのが重労働でした。

 

気をつける事

作業中ケガをしないように気をつける事です。ケガをしても近くに病院もありませんし、朝来た道を戻るしか方法は無いと思います。

 

山の中なので当然熊などもいますが、音を出して団体行動していれば遭遇することはめったに無いそうです。

 

一度だけ落石を経験しましたが、斜面が急な為ものすごいスピードで転がっていきます。バスケットボール代の岩が1メートルぐらい跳ねながら猛スピードで転がっていきました。

 

”切り株”にまつわるちょっと怖い話

休憩の時に私が切り株に片足を乗せていると、一緒にいた年配の方が、「古い切り株はいいけど、木を切り倒したばかりの新しい切り株に座ってはいけないよ」と言うのです。

 

年配の方が言うには、新しい切り株はまだ根っこが生きていて、木を切ったあとも幹に栄養や生命力みたいなものを運ぼうとしているそうです。その力が人には強すぎて気が触れるおかしくなってしまうと言うのです。

 

たぶん科学的根拠もありませんし、言い伝えや迷信の類だと思います。新人に語り継がれる”木””気”をかけたフォレストジョークなのかも知れません。

 

でもその話を聞いてからは、切り株に座ろうとは思わなくなりました。

 

 

※当ブログに書かれていることは本人の記憶を元に書かれている為、正確であるとは限りません。くれぐれも投資は自己責任でお願い致します。